コネクテッドテクノロジーの活用は、世界中である種の転換点となっています。
世界的に、消費者はさまざまな形で新型コロナウイルス流行の影響を管理する上で役立つテクノロジーに頼っています。スマートテクノロジーは、安全な社会的距離を保ちながらの在宅勤務、遠隔学習、家族や友人とのやり取りを可能にします。
それでも、コネクテッドテクノロジーの世界はまだ新しく、多くの人が戸惑いを感じることもあります。スマートテクノロジーを所有したいと望む消費者と実際に購入へと進む消費者の間には、依然として顕著なギャップが存在するのです。

Assurant社による最近の「Connected Decade」調査によると、車、家、デバイスのコネクテッド機能全体で、コネクテッド製品に関心を持っていることと、その製品を実際に所有していることとの間には、大きなギャップがあることがわかりました。
米国の消費者人口統計からの結果のいくつかを以下に概説します。


コネクテッドデバイス

  • 消費者の42%がWi-Fiセキュリティカメラが欲しいと回答していますが、実際に所有しているのは14%のみです

  • 37%がスマート照明システムを家に取り入れたいと考えていますが、実行したのはその内9%のみです

コネクテッドカー

  • 消費者の70%が車の後部カメラを望んでいますが、現在この機能を持っているのはその内41%のみです

  • 71%が死角警告機能を望んでいますが、現在その機能を搭載した車両を保有しているのは22%のみです

コネクテッドホーム

  • 家主の53%が、物件内Wi-Fiについて「非常に好ましい」または「必須」であると述べていますが、現在この機能を備えているのは20%のみです


コネクテッド製品を所有したいという消費者の欲求と実際に所有していることとの間にギャップを引き起こしている原因は何ですか

答えは複雑で多様なものです。多くの場合、消費者は、製品が故障した場合にどうするか、どのような技術サポートにアクセスできるかについて心配しているようです。他には、コネクテッドエコシステムの相互運用性が採用の障壁になっています。5年前であれば、消費者のモバイルデバイスが故障した場合、懸念事項は、そのデバイスを交換することだけでした。今日では、そのデバイスが、スマートエンターテインメントシステムからコネクテッドカー機能まで、コネクテッドエコシステム全体にどのように影響するかについて考える必要があります。この相互接続性は、マルチデバイスのテクニカルサポートが、Assurant社にとって非常に重要な焦点となっている数多くの理由の1つです。コネクテッド製品を使用する何百万もの消費者は、完全なテクノロジーエコシステムが最大限機能し続けることを期待しています。

現在、5Gや人工知能(AI)などの技術の進歩により、消費者の購買行動が混乱する可能性があり、世界中の企業にとって、消費者がコネクテッドテクノロジーの購入に対する障壁を克服するのを支援する機会に恵まれています。最初のステップは、コネクテッド製品に関する消費者行動への理解を深めることです。Assurant社の「Connected Decade」調査では、アメリカ大陸、アジア太平洋、ヨーロッパの消費者の意識や変化を調べるため、6か国(米国、カナダ、ブラジル、日本、英国、ドイツ)の参加者を対象に調査を行いました。明らかになった類似点と相違点は、コネクテッドリビング企業にとって、大きな機会を示しています。

調査結果のいくつかは、世界中で強い相関関係があることが示されています。たとえば、調査対象のすべての国で所有されているコネクテッド製品の平均数は7つです。また、5Gのような次世代テクノロジーに関しては、すべての地域で認識度が高いようです。調査したすべての国の消費者の80%以上が、5Gを認識していると報告しました。人工知能(AI)の認識は、すべての国で同様に高いことが示されました。

しかし、世界中の消費者に、新しいテクノロジーが自分たちの生活や社会にどのような影響を与えると考えているかを尋ねたところ、回答は大きく異なりました。たとえば、ブラジル人の82%がAIがプラスの影響を与えると予想している中、英国の消費者では36%にとどまっています。これは、AIが消費者にもたらすメリットについて、一部の国で教育を強化する機会があることを示しています。アメリカのミレニアル世代とZ世代の消費者は、AIが次の10年間で新しい雇用機会を創出することを予想しています。これは、テクノロジーイノベーションに対する若年層の消費者の態度を表していると思われます。5Gについては、5Gが生活に大きな影響を与えると予想している日本の消費者はわずか14%ですが、ブラジルでは74%となっています。

おすすめの読み物:私のチームの最近の電子書籍『From the Americas to APAC. Connected Trends Around the World(アメリカ大陸からAPACへ。世界のコネクテッドトレンド)』では、テクノロジーに関連した世界の消費者の認識に見られる地域差について掘り下げています。全体を通して10分程度の読み物で、消費者の認識の違いがどこに存在するのか、またその違いにどのように対処すればよいのかを理解するのに役立ちます。


新しいテクノロジーに対する現在の消費者の認識は、コネクテッドリビング企業にとってどのような意味があるのでしょうか?

Assurant社の「Connected Decade」の調査によると、5Gの影響に対する認識の高さは、モバイルデバイスやその他のスマート製品のアップグレード意向の高さと相関関係があることが示されています。これは、通信事業者やその他の企業が教育や意識向上キャンペーンを通じて5G対応製品の需要を促進する機会を提供しています。テクノロジーの進化によって実現する進歩について考えると、その可能性はほぼ無限大です。スマートホーム、自動車、モバイルデバイス間の実際の相互運用性を備えたテクノロジーのコンバージェンスが強化され、業界固有の進歩を促すエンタープライズアプリケーションが重要になると予想されます。

しかし、これらのテクノロジーの消費者による採用は、世界中のコネクテッドリビング企業によって顧客体験がどこまで実現されるかに大きく左右されます。たとえば、それらの企業において消費者がテクノロジー製品を最大限に活用できるように、適切な技術サポートを提供しているか、壊れた製品がすぐに交換されるという安心感を消費者に与えるために適切な保護製品が販売内容に含まれているかなどです。Assurant社は、「Connected Decade」調査を利用して、世界中のコネクテッドリビング企業との対話の中で、コネクテッド製品の消費者の採用率を高め、コネクテッドテクノロジーを利用する消費者にポジティブな体験を提供するための新たなソリューションを特定しています。

貴社がコネクテッドテクノロジーの採用を促進するためにどのようなサポートをされているのか、またグローバルなコネクテッド製品に関する消費者トレンドにどのように対応されているのかをお聞かせください。